目的

1-アジアの文脈に基づいてサステイナビリティを議論し、情報共有と発信の場を創る。


現在サステイナビリティに関する議論は先進国を中心として行われており、本来最も重視されるべき途上国の実情が全体の議論に反映されていない。この現状を打破すべく、今回の学生セッションの目的を「アジアの文脈に基づいてサステイナビリティを議論し、情報共有と発信の場を創ること」と設定した。アジア各国の代表者が持ち寄った各国固有の問題を徹底的に議論し、諸問題間の関係を明らかにすることで、アジア地域におけるサステイナビリティの全体像を把握したい。その成果を効果的に発信していくことで、欧米先進国を中心として行われている世界のサステイナビリティの議論に、アジアの実情を反映させていきたい。目的の達成のために、基調講演だけでなく、参加者間の議論、成果のプレゼンテーション、フィールドワーク等多彩なプログラムを考案している。セッション終了後には報告書をまとめ、南米コロンビアで2010年10月に開催されるStudent Summit for Sustainability 2010等の場で積極的に発信していく予定である。

2-アジア各国の学生活動の活発化、ネットワーク作り及び強化。


アジアのサステイナビリティに関する学生コミュニティは、欧米と比較して数や知名度の点で発展途上にある。このことが、サステイナビリティの議論が欧米を中心として進んでいる現状の原因の一つになっている可能性がある。アジアのサステイナビリティを世界全体の議論により効率的に反映させていくためには、アジアの学生コミュニティの立ち上げを促進し、強固なアジア学生ネットワークを構築していくことが非常に重要だと考える。今回の機会を利用し、アジア各国からできるだけ多くの学生を招聘し、アジアのサステイナビリティに関する学生コミュニティの立ち上げ・発展を促進していきたいと考えている。具体的には、自国に学生コミュニティを持たないアジア人学生と交流することで刺激を与えるだけでなく、AGS-UTSCが2001年の創立から8年間蓄積してきた組織運営の方法やワークショップ・勉強会のノウハウ等を提供していきたい。例えば、Student Summit for Sustainability 2007東京に参加したカナダ人学生が帰国後、母校であるレジャイナ大学で学生コミュニティを立ち上げ、翌年レジャイナにおいてStudent Summit for Sustainability 2008を開催した事例がある。

3-将来のアジアの持続可能な発展を担うリーダーの育成。


アジア各国の中でも特にカンボジアやラオス等の途上国は、比較的サステイナビリティに関する議論を行う機会に恵まれていない。サステイナビリティの議論には高度な国際性・学際性が求められ、そのような議論に参加する能力を身に付けるためには、本セッションのような国際的・学際的な議論の機会が必要不可欠である。今回彼らが本セッションに参加することによって、自国の問題及び自身の研究を俯瞰的な視野で捉えることができるようになり、未来のアジアのサステイナビリティを担う人材へと成長することが期待される。